見つけもの

先日、久しぶりに丸の内を歩いていて、
興味を惹かれるお店がありました。

 

そこは、例えば、パリの路地に分け入った時に、
誰も知らない自分だけの秘密の場所を
発見したのに似た興奮を、一瞬覚えましたが、
いえいえ、ここは堂々丸の内。

 

品揃えは、海外からの旅行客の気を惹くような
小さな盆栽から、蕎麦猪口や小皿など日本の骨董、
そして私たち日本人の心をそそる海外ブランドの
ビンテージまで扱っていてなかなか上手です。

 

いわゆる「古物」中心ですが、例えばリバティの
布にオリジナルのイラストをプリントした
コラボ商品なども売っていて、リバティ好きな
私の食指は、もぞもぞしてしょうがありません。

 

そんな中でも、目が釘付けになったのは、
ディスプレイにも使われていた
丸い鏡のついた鏡台でした。

 

おそらく1920年代頃?

 

カフェやキャバレーの女性たちが
お化粧をする時に付属の電球を
照らしてお化粧をする時に
使っていたと思しきアンティークです。

 

すっかり朽ちてしまった、いかにも
ショートしそうな古びた電気コードは
時間の塵を纏っていい具合です。

 

このお店では、鏡の部分を上に回転させて
その上にアクセサリーを飾っていました。

 

はや、私の頭は、自分のギャラリーの
どこに置こう?と忙しく動き始めていたけれど
お値段がお値段なので、この日はおとなしく
帰ることにしました。

 

でもね。

 

ここで手ぶらで帰る私ではございません。

 

実は見た瞬間に買うことを即決していたものあり。

 

ウフフ。

 

それは、エアプランツ。

 

今までこの類の植物には興味が無かったのですが、
DMの撮影を控えており、一輪挿しに
活けるお花を探していたところでした。

 

展示の期間は8月末。

 

季節的にも涼しげで○。
器の邪魔もしない。
スッと伸びた葉の作る線が
心ニクイまでに器を惹きたててくれる。


これは、間違い無い!

 

まさに願ってもないスグレモノを
見つけた
とばかり、いつもの得意の思い込みで
颯爽と家に連れて帰りました。

 

おかげさまにて、翌々日の撮影は無事に終了。

 

案の定、土っぽくてオブジェ風な
花器にぴったりとおさまりました!

 

さ〜て。

 

これからこのエアプランツさん。

 

どういった生態を示してゆくのか?

 

ゆくゆくは、家の天井から吊るしてみようとか
本棚の埃を被ったような古本の横で
ゴロリと横になってもらおうとか
色々妄想してはおりますが、しばらくは
水遣りと風通し(これが鉄則らしい)
を守って観察していこうかと思っております。

 

それにしても、思い返すは、あの鏡台。

 

運命やいかに。。。

 

 

 

 

 

 


 

 

| gallerykai | | 10:28 | comments(0) | trackbacks(0) | - | - |
galleryKAI.com
白い花尽くし
梅雨の季節になると、紫陽花と並び部屋に
飾りたくなるお花が「芍薬」。


「M-Baggy」の会のために、駅近くの花屋さんに
寄ると白い芍薬がありました。


布地を引き立たせるのは、色の無い「白」と
決めていたから、即決。


でも、まだまだ蕾は固そうです。


「明日、咲いて欲しいのだけれど」


花屋の2代目は、沢山の芍薬の束から
すかさず2本、抜き出して


「たっぷりお水を上げてくださいね。」


と、いつもの静かな顔で渡してくれました。


帰宅後、早速、岡村さんの花入れに活けてみる。


これでひとまず落ち着く。


お花が入ると、安心。

これでお客様をお迎えできます。


それから、掃除したり買い物に行ったりと
準備に明け暮れていると、あっという間に
夜7時半を回っていたので、あ、いけない
とばかり食事の支度にとりかかろうとすると


あら、甘い香り。


あんなに頑なに見えていた芍薬の蕾が
既にほどけかかっていました。


お兄さんの言う通り。


翌日には、目出度く、満開となりました。








白いお花といえば、とっても嬉しいトピックが。


3年前の戸田文浩さんの個展の時に、
遊びに来てくれた白の紫陽花の鉢を
友人がくれました。


紫陽花は大好きな花の一つ。
しかも白。


今年だけで終わらさせたくない、
何とかして残せないかと思い、
染井霊園の花壇に植えてみました。


その頃はボランティアでお花の世話を
していたのです。


といってもあまりその後ははかばかしくなく
翌年は、どうにか冬を持ちこたえ、その翌年は、
葉も少〜し増えたかなあという程度だったのに。


今年は、こんなに!


株も随分大きくなって花が沢山ついていました。


ああ、夢に見た光景。


友人も喜んでくれました。


ここまでくればもう完全に根付きましたね。


この場所が白の紫陽花で埋まればいいと
野望は膨らむばかりです。

















 
| gallerykai | | 11:12 | comments(0) | trackbacks(0) | - | - |
galleryKAI.com
一足お先に
お花屋さんを覗いたら、球根付きのムスカリが
売られていたので、思わず連れて帰りました。

大山智子さんのゆらり鉢にコロンとおさまりました。














ギャラリーでは、一足お先に彼岸桜が満開です。



 
| gallerykai | | 10:01 | comments(0) | trackbacks(0) | - | - |
galleryKAI.com
花迎え
人をお招きする時
どうしたら、「ようこそ」の気持ちを
表せるだろうかといつも考える。

お相手は様々。

ギャラリーで催しをする時に
いらして下さるお客様だったり

友人でも年上のちょっと緊張する方の時も
あれば、簡単な手料理とお酒があれば
夜が更けてもおしゃべりが
延々と続く仲間だったり。

「お待ちしていました」

という気持ちが込められるもの。

私にとってそれは
花を活けることだと思っている。

何も豪華なフラワーアレンジである必要は
無く、一輪の花が、あるだけで充分。

こちらが知人の家を訪ねた時、
ガラスのコップに一枝挿してあるだけで、
住人の素敵な心の片鱗がちらりとのぞいている
ような気がして嬉しくなることがある。

一輪挿しに活けた植物が作る
たおやかなラインの美しさに、自然の創造物には
叶わないといつもため息をつく。

自分が麗しいと思うのは、庭や畑から何種類か
季節の草花を手折ってくることだけれど
哀しいかな、この狭い都会暮らしではそれも叶わず。

それならばと、近所の馴染みの店を覗いて
その時の気分に叶うお花を戴いてくる。

これはこれでかなり楽しい時間。

商店街の若い二代目のお兄さんが
だいぶ仕事がこなれてきて、
「おっ!こう来たな」と
意外とマニアックな花を揃えていたりする。

思いきりローカルな商店街の店の奥で
そんな花たちが密に息を潜めながら
ひしめいていると思うとなんだかミスマッチ。

先日、「京のお正月の会」のために
見繕ったのは、三種類。

活ける場所は決まっていたし、
なんとなくイメージしていたものが
あったからあまり悩まずに決めることが
できた。





胡蝶蘭の華やかな「白」
京のお正月のイメージと重なった。




玄関にかぐわしい香りを






おトイレに花を活けたがる
習性は昔から変わらず。。。




時には嬉しいサプライズ!
戴いたミモザ。
私の憧れの花。
以心伝心ですね~。
岡村昭男さんの花入れも喜んでいます。
 
| gallerykai | | 11:33 | comments(0) | trackbacks(0) | - | - |
galleryKAI.com
部屋に咲く
去年から知人と染井霊園の花壇を
ボランティアで作っています。
といっても、私、植物を育てるのは
苦手で、もっぱら水遣り専門ですが。。

そして時々、霊園に咲いているお花を
摘ませて戴いています。
これはボランティアの人に限る
のですが!

今、霊園は春爛漫。色々な花、野草、が
咲き誇り、都会の箱庭のようです。

数日前に摘ませて戴いた花たちが
見事に咲いて我が家に華を添えて
くれました。






初めてこんなところにも置いてみた。
玄関脇の窓際の小さなスペース。





そして、だんだん花も終わりに向かう
頃、まだこれはいける!と思うもの
たちを小さなコップに移していきます。

これは、以前習っていたお花の先生が
されていたことで、いつもお部屋の
どこかしらにこんな花たちが集められて
いました。

それはもう「活ける」というより
「生かす」という世界。

型もデザインも無いけれど、この心根は
いつも持っていたいと思います。










| gallerykai | | 23:00 | comments(0) | trackbacks(0) | - | - |
galleryKAI.com
八重桜の頃
ソメイヨシノの花が終わった今、
八重桜が今は盛りと街や公園を彩って
います。

八重桜といえば、奈良の県花だって
皆さん、知ってました?

奈良公園の中に八重桜の並木があり、
初めて通った時は感動したものでした。

ちょうど今時分は、ソメイヨシノが
終わって、どことなしに後悔の気持ちが
あったりする...例えば、あそこの桜を
今年は見逃してしまった!とか...
も、八重桜のおかげで、あっ、まだ
見れるのだと、なんとなく折り合いを
つけちゃったりして。。

ありがとう、八重の桜さんたち!

今年は飛鳥山も千鳥ヶ淵へも
行けなかったけれど、ありがたく
近所の八重さんたちを、見上げる
のでした。











| gallerykai | | 17:24 | comments(0) | trackbacks(0) | - | - |
galleryKAI.com
ぼちぼち桜も。。。
今日はギャラリーはお休みでした。

個展が始まって3日間、外に出ない
日が続きましたので、久しぶりに
ジムに行って身体を動かし、洗濯やら
買い物やら家事モード。

ギャラリー開催中は部屋もスッキリ
していますので、掃除もしやすく
居心地が良いことこの上なし。

今日はかなり暖かったので桜の蕾
もだんだん膨らんできましたね。

ギャラリーの近くにはしだれ桜では
名所の六義園があります。
サイトを覗いたら27日頃が見頃と
なっていました。写真が撮れたら
こちらでもご紹介しますね。

ここ駒込は、古くは「染井村」と
称した地域に属し、江戸時代には
植木職人が軒を並べていました。
ソメイヨシノ発祥の地と言われて
いますので、地元の人々の桜への
思い入れは相当なもの。
毎年神社の前にある桜の木を基準木
とし、今日、開花宣言した模様(^^)

わが家にも週末、公園で剪定した桜の
枝を部屋とパティオにどどーんと
活けています。

今朝、起きてみると部屋に活けた枝
の蕾が花開いているところでした。



こうしてみるとソメイヨシノの一輪
一輪は、ピンクというよりほとんど
白に近いんですね〜。この淡さが
重なることで桜色になっていく。
なんかすごい。。。
今更ながら自然の織りなす業を
見たような気がします。

いよいよ桜が楽しみになって
きました!




| gallerykai | | 21:21 | comments(0) | trackbacks(0) | - | - |
galleryKAI.com
雨の日に




お客さまがあるのでお花でもと思い先日花屋で見つけた「オンシジューム」。
以前お花のお稽古でよく使っていた花材でしたが当時からあまり好きではなく
自ら買ったことなどこれまでありませんでした。
なぜ手が伸びたかというと、花弁が黄色一色で素敵と思ってしまったのです。
普通は芯のほうが茶色がかっており
それがため、私の中では今一つパッとしない印象でした。
初めて出会った種類でしたから帰って調べてみると「イエローエンジェル」という何とも
愛らしい名を持つ品種でした。



今日みたいな雨の日は、
うすら暗い家の中に一点
このイエローが壁によく映って
気分を新鮮にしてくれます。

こんな日は、日がな一日読書に耽りたいところだけれど
次回の企画展のDMが出来上がってきて
一気にギャラリーモードへ・・。
積読は一向に減る気配も無し・・。

| gallerykai | | 12:29 | comments(0) | trackbacks(0) | - | - |
galleryKAI.com
アガパンサス
 紫陽花とともに梅雨時に咲く「アガパンサス」。





摘んできて花瓶に入れたら ひとひら花弁がこぼれたので
小さな一輪挿しに挿してみた。




 咲いたらいいな。

| gallerykai | | 18:24 | comments(2) | trackbacks(0) | - | - |
galleryKAI.com
苦手だったけれど・・・

 私の最も苦手な切花が「鶏頭」でした。
あの、容赦ないどきつい「赤」の色とみょ〜に肉感的な形状に
あてられ、その毒気に恐れおののき、生け花のお稽古の時など、
花材になるともうお手上げ状態でした。
(鶏の鶏冠も苦手です。。。)

しかし、あろうことか、近所のお花屋さんで目に留まった「鶏頭」が
今、我が家の玄関に飾られております。

この艶を含んだ挑発的な色合いは、もはや庭先に咲いている「鶏頭」の
イメージを覆すものでした。

しかも、買ってから2週間以上経ってもこのように形状を保っているのですから
かなり、保ちが良いようです。

最近は、昔からあるごくありきたりの、菊やカーネーションの類でも
ここは、パリの街角?と思わせるような微妙な色合いの洒落たものやら
ゴージャスなものまで本当にバリエーションが出てきています。

日々新しく開発されているのか、昔からあったけれども市場に出廻ってこなかったのか・・・

いずれにしても、先入観を捨てるのはなかなか刺激的で楽しいですね!

| gallerykai | | 14:41 | comments(0) | trackbacks(0) | - | - |
galleryKAI.com