あけましておめでとうございます



本年もどうぞよろしくお願いします。

新年も明けてはや5日。
公私に渡って日常が戻ってきた。

お節やお正月料理の名残も
そろそろ冷蔵庫から無くなる頃。

一年のうちでも暮れからお正月にかけては、普段より
飽食・・いや、豊食傾向にあるから、正直言って
食傷気味。

普段のなんでもないおかずが
特に恋しく感じられる時期ですね。

というわけで、暮れに京都から送って戴いていた
聖護院蕪と油揚げを早速炊いてみる。

知人が丹精込めて家の裏の畑で作ったものだ。

冷蔵庫の野菜室で粛々と年を越した
蕪の、いよいよ出番である。

東京に住んでいる身としては、京野菜を
普段の食事で戴けるのは格別感があって
とても嬉しい。

「聖護院○○」とか「京○○」となると
関西にいても途端に値段が上がるから
東京では言わずもがな。

ところが、奈良のJAに行くと、
奈良近郊の農家さんが朝採りしたものが
ごろごろと普通の値段で売られていたから
嬉しくなって小躍りしていたものだ。

小正月を過ぎた頃から蕪や丸大根を油揚げと
よく炊いていたもので懐かしい。

常備菜でしたね。

東京で味わう関西の味に
奈良のあの頃の暮らしが重なる。

今日、盛り付けに使ったのは、粉引の鉢で
橋本成敏さん作。

この鉢を掌に抱くと、なぜか私は托鉢を連想してしまう。

だからむしろ色の無いものを盛り付けると自分的には
しっくりきます。

先日ふと思い立ってシリアルをこの鉢で食べてみた。

ブランやナッツの色合いと
豆乳の象牙色のようなまったり感。

何もかもが混然一体となり、今日はこの一鉢
だけで、充分と思った。

まるで修行僧が一日に僅か口にするだけの
精進の食事のように。

器には不思議な力があるものだ。

いつもの食材を全く違った顔で見せてくれる。

さて、久しぶりのおばんざい。

蕪の身はトロリとやわらかく
煮汁が染みてしみじみ美味しい。

色は地味だけれど
滋味に満ちている。

ああ、毎日でも食べたい。




| gallerykai | うつわ | 15:20 | comments(0) | trackbacks(0) | - | - |
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器を持って食事会!
普段の食卓で使う器は大概決まって
しまうことが多いですが、何かイベント
があると、食器戸棚の奥〜の方から
出てくる器、ありますね。

先日、ご近所さんにお呼ばれがあり
久しぶりに食器戸棚から取り出した
のが岡村昭男さんの白磁の浅鉢と
青磁の鉢です。



岡村さんの器との出会いは、ギャラリー
を始めたいという思いがフツフツと
胸の中で熟成されてきた頃のこと。

軽井沢のとあるギャラリーのウィンドウ
に飾られていた大皿に目が釘付けに
なったのが最初です。

それがご縁でそのギャラリーのオーナー
の方と知り合い、お店を開くまで
随分と助けて戴きました。

ギャラリーKAIは4人の作家の方で
スタートしましたが岡村さんもその
内のお一方です。

世に白磁はあまたあれど、私の中では
今でも岡村さんの白磁がど真ん中を
占めています。

今回使った器はどちらも大振りな為、
普段の食事に使うことはあまり無かった
のですが、久しぶりに盛り付けてみると
「おうちごはん」を数段上げてくれます(笑)



思い返せばこの鉢は、目白台のお店を
閉める時に、もういいでしょう!と
ばかり、我が物にしたのだった。

岡村さんのもう一つの柱である青磁は
使えば使うほど貫入が少しずつ
模様を作り、この器と共に過ごした
年月がそこに映し出されていきます。

器を育てる喜びを教えてくれた器。

この鉢はまだまだ育っていないので、
これからせっせと普段使いにすることに
しました。

2人の食卓に大振りの鉢をゴージャスに
使うのも良いではありませんか!

そこに友達が加わってくれれば
尚、嬉しい食卓に!

そんなわけで、この日は、
「ししゃもの南蛮漬け」と「白和え」
を作って、楽しい宴へと向かったので
ありました。








| gallerykai | うつわ | 13:21 | comments(0) | trackbacks(0) | - | - |
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久しぶりに
大山智子さんからご注文品が届きました。

「呉須豆鉢」。

最近、在庫が無かったので、久し振りにこんなにたくさん見ました。
やっぱり良いなあ。






KAIでは、ベストセラーなのです。
なんといってもその形がかわいい。
粘土をぎゅっと手で握ったそのままが小鉢になっているのです。


内側には呉須一色で、果物、野菜、お魚、昆虫などなどが絵付けされています。




こんな風にひっくり返すとよく分かります。


今回はお客様のご希望でお野菜のみ10種類。

我が家でもよく登場。
薬味やお醤油、プチトマトなどを入れています。

こちらは、お名前入りごはん茶碗。





6月にちなんで、絵柄は、「かたつむり」です。
今にも動き出しそうですね!

| gallerykai | うつわ | 09:11 | comments(2) | trackbacks(0) | - | - |
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休み明け
皆様、連休はいかがお過ごしでしょうか。
ギャラリーKAIは、今日からまた普通営業に
戻りました。

そうしたら、早速嬉しいお客さま。


大山茂樹さんと智子さんご夫妻。
納品に寄って下さいました。





注文品が出来上がってきたのです!


ご出産祝いに離乳食を入れておける蓋付きの器が欲しい・・・という
お客様のリクエストに、こんな可愛いものを作って下さいました。

ちょうちょが飛んでます。。。





お花も咲いています。





器の裏にも・・・。








離乳食が終わって、子供が大きくなった時に、
自分だけのおやつをしまっておけるような、宝物を入れる箱のようなイメージ・・・
そこまでストーリーを描いて贈る人の気持を智子さんは、こんな風に
形にして下さったことがとても嬉しくて、気持があたたかくなりました。




さて・・・ご注文主は、どちらを選ぶのでしょうね。


さて、今日はもうお一方訪問者が。
彼女がしていたなんともお洒落なネックレス!





私も欲しい・・と思ったら・・・

持ち主は・・・





テスでした。

いいな。私もこんな素敵なアクセサリーが欲しい!
先日から預かっていたTさんからのビーフジャーキーのプレゼントも貰って、とってもご機嫌なテスなのでした。






| gallerykai | うつわ | 21:36 | comments(0) | trackbacks(0) | - | - |
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武田千秋さん訪問記
無事に山形から帰ってまいりました〜。
今シーズン・・・というより数年ぶりにトライした
スキーは、蔵王の素晴らしい晴天とパウダースノウのお陰で
私のような初心者でも大満喫!
これが、2月?というほどの良いお天気で、山形市内などはほとんど
雪もなく、早くも春の気配が漂っておりました。

そして、山形といえば・・・そう、武田千秋さん!
ついに念願叶って工房にお邪魔してきました。
以下、ご紹介します。

工房は、山形駅から車で15分ほど走った
静かな住宅街の中にあります。
ご自宅と同じ敷地内に建てられた工房に入ると
そのすっきりと片づいた空間に、暖かい陽射しが
差込んで、優しい空気に包まれているような
気がします。




棚には、見覚えのある素焼き済みのカップが
焼成待ち。

あっ!こんなかわいいものたちも見つけました。





イノシシ。





おっ!蓋物も。
蓋の模様も縞々で、まさにウリ坊主です。





工房を拝見した後は、ご自宅の中に最近作られたというギャラリーに移動。
千秋さんの器やオブジェがあたたかい木の棚に映えて、静かで寛いだ
空間になっていました。






そして、今回は、良かったらお昼でもとお誘い戴き、
ご馳走になりました。

お母様のチヨコさんが作られた心づくしの山形郷土料理に、
思わず大・大感動!


「ひょう干しと打ち豆の煮物」




これは、「ひょう」という、雑草を干したものと
青大豆などのお豆を半つぶしにしたものを一緒に煮たもの。
口に運ぶとおひさまをたくさん浴びた日向の香りがします。


「パセリの切り和え」




パセリをさっとゆがいてお味噌と鰹節で
和える。これがとーってもごはんに合うんですよね〜。
あとは、これも雑草の一種である「ウコギ」でもよく作るそう。
ちなみにシュウ氏が小さい頃、家では、よくにんじんの葉っぱで作っていたそうです。


「干しナスの粕漬け」「干し大根の煮物」






「カライモ(菊芋)の粕漬け」「かぶ、白菜のお漬け物」





そして、今日のメインの「どんがら汁。」




これは、山形庄内地方の名物料理。
寒鱈をたっぷり使ったお味噌汁です。
具は、鱈、白子、肝、大根、葱。
チヨコさんご推奨の麹のきいた甘めのお味噌がとても良くあって、
とっても美味しかったです!

鱒と野菜のマリネ。チヨコさんの十八番だそうです!






デザートは、山形名物、「山田屋」の「ふうき豆」




緑の色が千秋さんの黒の小皿にぴったりです。


ねっ、すごいでしょう!
身も心も本当にあたたまるお食事でした。
千秋さんは、いつもお母様お手製のこうした食事を
されているとか。本当に羨ましい限りです。

それぞれのお料理が盛られた器も、千秋さんの学生時代に
作った小鉢や、信楽での修行時代の鉢などが、現在の
器に交じって出され、さながら、千秋さんのヒストリーを
見るようで、味わい深い食卓になっていました。

今とは使っている土や釉薬、デザインが違っても
やはりどことなく千秋さんらしいところがあって、
統一感がありました。

ギャラリーで、千秋さんの器に囲まれながら、
戴くお母様の山形料理・・・。
初めてお伺いしたとは思えないほど寛いだ時間でした。

山形の自然や暮らしの中から生まれてくる
千秋さんの器を、これからも楽しみに待つことに致しましょう。


武田千秋さんです。




また、遊びに伺いま〜す!


| gallerykai | うつわ | 00:10 | comments(2) | trackbacks(0) | - | - |
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今日から
無事に京都から舞い戻り、本日からギャラリーKAIは、営業を開始いたしました。
昨年末、頑張ってかなり大々的に大掃除をやったせいか、
空気がどことなく清清しい感じがします。

さて、さて今日は皆さんにご報告。
宮地さんの土鍋が雑誌「いきいき・2月号」と「食楽」2月号で
紹介されています。
特に「タジン鍋」は両誌でどーんと載っていますよ!

今月号の「食楽」は、「郷土鍋万才!」という特集で
今まで見たことのない鍋料理が満載。
例えば、北は青森、「雪々鍋」は、豆乳ベースの白い出汁に
白子、生湯葉、タラの切り身、新種の白いなめこ。
八戸の「義経鍋」は、鍋が特徴的。中央が碗型になっていて
ここで、野菜を煮、脇に張り出した鉄板部分で馬肉を焼くという
画期的なお鍋などなどが紹介されていて、私も興味深深。
「いきいき」は通信販売のみですが、「食楽」は、本屋さんで
売られていますので立ち寄った方は、ぱらぱらページを
めくってみてくださいね。




| gallerykai | うつわ | 22:51 | comments(0) | trackbacks(0) | - | - |
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いよいよ年の瀬
さ〜て、年末もいよいよ押し詰まってまいりました。
ギャラリーKAIは、注文品が納品されてここにきて
なかなか賑やかなことになっています。







年末ギリギリ滑り込みセーフで、宮地さんから送られたきたのは、土鍋。
この三角帽子のような蓋が特徴のこの鍋は、モロッコで一般的に
使われている「タジン鍋」です。

「タジン鍋」を探していたというお客様がHPを見て
注文してくださいました。

うーん。。。この模様といい、色目といい、質感といい、アフリカの砂漠を
彷彿とさせますねえ。
新年明けての初荷となる土鍋です!

で、この土鍋が入っているダンボール箱を開けたとき、実は一番先に目に飛び込んできたのは・・・・







「しるこサンド」!!!


私、世の中にこんなお菓子があることを知りませんでした。

さすが、「トーストにあんこ」のお国柄。
やることが違います。

ちょうど搬入に来てくれた同じ愛知県出身の匙屋さんも、
「なつかしぃ〜」
と感動していました。名古屋方面ではものすごくポピュラーなお菓子らしい。

サブレの中に小豆がサンドしてあるというか、ほぼ密閉されている格好ですが甘さも控えめで、美味しくて、つい手が出ます。
ここ数日は、掃除の合間の、シュウ氏のエネルギー補給源になってましたねえ。

さすが、茶目っ気たっぷりな宮地さん。

嬉しいおまけでした。


さて、今年もいよいよあと一日。

私は、例年のごとく、ばたばたと家の大掃除の残りをしてから実家へまいります。

今年も私のつたないブログにお付き合いくださり、どうもありがとうございました。

来年もどうぞよろしくお願い致します。

新年明けてのブログは4日にスタートする予定です。

皆様にとって2007年もより良き年になりますように。



| gallerykai | うつわ | 23:58 | comments(0) | trackbacks(0) | - | - |
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〜新着情報・その1・土鍋入りました〜
毎年恒例、冬のギャラリーKAIといえば、宮地さんの土鍋!
今年もいろいろと送って戴きました。

内蓋付きの炊飯用土鍋や、煮込み鍋など、宮地さんならではの
楽しい土鍋です。






今年、特に注目度高いのがタジン鍋です。







モロッコ料理にはよく使われる、蓋が三角帽みたいな蒸し鍋。
今までも土鍋展では大好評でした。
お野菜や魚介、お肉なんでも入れて蒸すとそれはそれは美味だとか!!
私個人的にも一番欲しいぃお鍋です。

| gallerykai | うつわ | 23:08 | - | - | - | - |
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今日から
日曜日に白洲さんの個展も無事、終了し、ギャラリーは、
また、常設へ並べ替え。






今月に入り、新しいアイテムも増え、ちょっとクリスマスっぽい
コーナーを作ってみたり、久し振りにお目見えする器も出してみたりと
なかなか面白い一日でした。
これから、新着情報をお届けしてゆきますので、どうぞお楽しみに!
| gallerykai | うつわ | 23:41 | comments(0) | trackbacks(0) | - | - |
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巌陶房訪問記
一日、飛鳥中を自転車で走り回った翌日は、車を借りて一路奈良から信楽へ。
安全運転で1時間半くらいの距離でしょうか。
途中、宇治のお茶、そして信楽の朝宮茶の生産地を通ってゆきます。
山の斜面になだらかに畝を作っている茶畑の景色は、惚れ惚れするほど、
一定のリズムを刻んでいます。葉は陽の光をうけて銀色に光っているように見えました。
この一帯はお茶を作るのに適した土地柄なのでしょう。

信楽の朝宮茶は、有名でフードライターの向笠千恵子さんの本にも
無農薬無化学肥料で朝宮茶を作ってきた「かたぎ古香園」のことが言及されています。
「あまりに凛々しく、清らかな風味と香りに、わたしは思わず目をつむってしまった。」
とあります。(向笠千恵子著「日本の朝ごはん食材紀行」新潮文庫)
道沿いには、茶処が設けられているので、寄ってみるのも一興。
私たちは、今回は時間が無かったので寄れませんでした。残念・・・。

巌陶房は、信楽でもちょっと分かりにくいところにあって
久し振りの私たちも少々迷ってしまいましたが、無事に
到着。うーん。。懐かしい風景。嬉しくて車から顔を覗かせると、
巌陶房の大黒柱・お母さんことフミコさんが出てきてくださいました。

久し振り・・といっても、ここは、全く前来た時と変わるはずもなく・・・
ちょうど窯に火を入れたところとかで、窯入れを待つ器たちがずらりと
並んでおりました。









現在巌陶房を継いだご長男の利明氏とも久々に再会。
お会いした途端、トークが炸裂し(ほとんど漫才としか
思えない・・)もう笑いが絶えません。
途中、立ち寄った信楽の問屋のおじさんも交え
とにかく底抜けに明るくって、仕事してるっていう活力があって、
いい感じです。

利明さんは、何だか前より頼もしくなって、自分の引き出しをまた増やして
いるように見えました。
毎日、毎日、ひたすら器を作る日常の中で、モチベーションを保ちつつ
大きくなってゆく人なんだなあと尊敬の念がこみ上げてきます。







巌陶房にお邪魔すると、懐かしさと同時に新鮮な
感動も覚えるのです。それは、器の絵柄やデザインの新作に出会えるというのもあるのだけど、いつも巌さんたちが自分たちのやり方で少しずつ前に進んでいるからなのでしょう。

では、ぜひ皆様の写真を一枚、とカメラを向けると、

「いやいや、巌陶房は、これや!ということで、ケンを写しといて〜」

というわけで、本邦初公開。

巌陶房の顔です。







話をしている合間に

「今がチャンスや・・」

いかにもシメシメ・・と利明さんが「ケン」の写真を
撮りに行っている無邪気な姿を私は撮りたかったのだけど(笑)



あっという間に2時間は過ぎ、早くも帰路に着かなければならない私たちは
後ろ髪を引かれる思いで工房を後にしたのでした。

来年、新作をご紹介してゆきたいと思っていますので皆様、どうぞお楽しみに。


| gallerykai | うつわ | 01:28 | comments(2) | trackbacks(0) | - | - |
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