「葉月に寄せて」

「葉月に寄せて」

 

店主のエッセイを久しぶりに

アップしました。

 

こちらからどうぞ。

 

 

| gallerykai | 大山茂樹さん&智子さん | 15:09 | comments(0) | - | - | - |
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白洲千代子 七宝絵とアクセサリー展のご案内

 

 

 

白洲千代子・七宝絵とアクセサリー展

5/21(土)〜5/29(日)


12時から18時

 

在廊日:
21日(土)22日(日)24日(火)
28日(土)29日(日)

その他の日につきましては
お問合せください。
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ガラス、貴石、パールやビーズ、
アンティークなど古今東西のパーツを
自在に組み合わせたアクセサリーで
お客様から絶大な支持を得ている
白洲千代子さん。

 

白洲さんは、アクセサリーの制作に
加え、長い間、七宝絵にも取り組んで
こられました。

 

画面を彩る独特の色使いは、
アクセサリーとも共通するところで

 

それはまるで、個々の楽器が
その個性と持ち味を最大限に
生かしながら一つの楽曲を
奏でるように、1つ1つの色が
お互いに共生し、共鳴しあって
一つの世界を形作っています。

 

とても懐が深くて、楽しくて
どこかあたたかい世界。

 

動物がモチーフとなった作品は、
愛犬と長い間、生活を供にした
愛しい時間と喜びが画面に重なって
いるようで、じんと胸に迫ってきます。

 

また、私が普段、七宝絵を
飾っていて実感しているのは
絵画や写真のように日光が
あたらないよう気を配る必要が
無いことで、これはかなり
お勧めな点です。

 

今回の展覧会では、アクセサリーの
新作と七宝絵の作品をご紹介すると
ともに、ご希望の色やモチーフ、
入れてほしいアイテム
(例、好きな楽曲をイメージした
ものや愛犬や猫など)をお伺いし、
七宝絵のオーダーを承ります。

どうぞお気軽にご相談ください。

詳しくはこちらからどうぞ
→→ http://gallerykai.com   
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・アクセサリーのリフォームについて

 

大切な方から譲られたのに、デザインが
合わないもの、気に入っていたのに、
壊れかけて身に着けられなくなったもの、
旅先で買った思い出のパーツ、落として
片方だけになってしまったイヤリング
などなど・・


箪笥に眠っているものはありませんか?

 

白洲さんが手持ちのパーツと組み合わせ、
ご希望のオリジナルアクセサリーを
お作りします。

 

これまで多くの方のアクセサリーが甦り、
再び身に着けられるようになったと大変
ご好評を戴いています。

 

素材は、問いません。


どうぞお気軽にご相談ください。

 

詳しくはこちらからどうぞ
→→ http://gallerykai.com   

 

★店主がリフォームして戴いたリングに
まつわるエッセイはこちら。

http://gallerykai.com/?page_id=1676

店主のコラム→パリと私を繋ぐもの
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・オリジナルアクセサリーのオーダー

個展期間中、ギャラリーには、様々な
パーツをご用意しています。


お好きなパーツを組み合わせて
オリジナル・アクセサリーのオーダーも
可能です。
お気軽にお声がけください。

 

私は今回帯留めをお願いしようかと
妄想中です。笑

詳しくはこちらからどうぞ
→→ http://gallerykai.com   
-------------------------------- 
★個展期間中、ギャラリーに
いらっしゃれない方へ

 

七宝絵のオーダー、及びアクセサリー
のオーダーを承ります。
ご希望の方にはLINEやfacebook 
メッセンジャー、zoomなどで直に
お話をお伺いしながらご相談を
承ります。アクセサリーリフォーム
をご希望の方はお手持ちのパーツを
ギャラリー宛てにお送り下さい。
ぜひ、お気軽にお問合せくださいね。

 

★covid-19 対策について

ギャラリーにおきましてはマスクの着用・
手指の消毒・室内の換気を徹底し皆様に
安心して楽しんで戴けますように十分な
配慮をもってお待ちしております。

ご来場の皆さまもどうぞご協力をお願い
いたします。

 

白洲千代子 七宝絵とアクセサリー展

5/21(土)〜5/29(日)
12時から18時

個展期間中、SNSで作品のご紹介を
行ってまいります。
どうぞご覧になってみてくださいね。

 

Instagram : @tokuko_kobayashi_kai

 

皆さまのお越しを楽しみにお待ちして
おります。

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白洲千代子プロフィール

1968年東京都生まれ。
日本の実業家白洲次郎と随筆家
白洲正子が祖父母にあたり、評論家
小林秀雄が祖父にあたる。
1990年ヒコ・みずのジュエリーカレッジを
卒業後、朝山早苗氏に師事。
個展やグループ展で作品の発表を続け、
現在に至る。
 

| gallerykai | - | 12:07 | comments(0) | - | - | - |
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Be a Pal! シャツのマルシェ、もうすぐ始まります

 

 

Be a Pal! シャツのマルシェ
〜風のカナリア諸島〜

楽園の色彩に思いを馳せて

 

3/16(水)〜3/21(月・祝)12時から18時

 

シャツのマルシェ特集ページはこちらから →
 

シャツを作るというのは、その時の
気分だとかこんなシーンで着たいとか
今の自分が基準となっていることが
多いかと思います。


私自身もそうでしたが
去年あたりからちょっとした変化が
ありました。

グレーの地にピンクの大きなドットの
生地を目にしたとき、

「髪の毛の色が変わった時に
 着てみたい」

 

そんな視点が突如芽生えたのでした。

 

つまり・・年をもっと取ったらという
ことなんですが、例えばロマンスグレーに
このピンクはとても映えるに違いない。

 

ちょっと先の自分をプロデュースする感覚とでも
いいましょうか。

 

これは、流行もなく、自分の身にあった
シャツだからこその密やかな楽しみかと
思います。

 

今まで着たことのない大胆な絵柄のこの
シャツは、結果的にこの1年、出番の多い
お気に入りとなりました。

 

そして袖を通す度に、思うのです。

 

「年を取るのもきっと悪くない。」

 

今年もどんな生地との出会いが
待っているでしょう。

どうぞお楽しみに!

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2022年のテーマは、「風のカナリア諸島」。


カナリア諸島は、大西洋に浮かぶ
スペイン領の島々。


かつて金原さんが旅で訪れた土地です。

 

真っ青な海と砂浜が拡がるビーチに
煌めく色彩は、まさにBe a Pal!が思う
大人のヨーロピアンリゾートそのものでした。

 

旅の記憶から呼び覚まされたお洒落な
大人のリゾートシャツをぜひ今年の
アイテムに。

 

第7回目となるマルシェ、ランブリングする
足取りも軽やかに、今年も春の物語を
ご一緒いたしましょう!

 

★シャツのマルシェは、シャツのオーダー会
 です。

 

Be a Pal!が提案する大人のリゾートシャツや
遊びゴコロに溢れたもの、定番品やビジネスの
場でも重宝する生地を約100種類揃えてお待ち
しています。

シャツにあわせ3シーズンに重宝なコートと
ワンピースもお作り戴けます。

 

<価格>

★シャツ(スタンダード)17,000円より
    コート 28,000円
 ワンピース 23,000円

価格はいずれも税抜きです。

 

★web サイトの特集ページでは
 店主がこれまでオーダーした
 シャツやコートをご紹介しています。
 インスタグラムやフェイスブック等では
 随時、生地やシャツを画像や動画等で
 ご紹介していきます。
 どうぞお楽しみに!

| gallerykai | Be a Pal! | 09:05 | comments(0) | - | - | - |
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良いお年を

 

 

2021年12月30日 快晴

今年も残すところあと2日となりました。

なかなか先が見えない状況の中、
振り返ってみると、予定していた
展示をすることができました。

感謝の気持ちでいっぱいです。

ありがとうございました。

来年も、一歩一歩、柔らかく
丁寧な足取りで進めていけたらいいなと
思っています。

「好奇心で突き進む」系の復活の野望も
胸に秘めながら(笑)

どうぞ皆さま、良いお年をお迎えください。

感謝を込めて

| gallerykai | - | 13:52 | comments(0) | - | - | - |
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「冬のごほうび店」に参加します




東京は、週末に木枯らしが
吹き、一気に冬が到来しましたね。

本日は、寒い季節を華やかに彩る
企画展、「冬のごほうび店」
出店のお知らせです。
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「冬のごほうび店」

2021年12月1日(水)〜12日(日)
12時〜17時

場所:アーリーバード・アクロス
     東京都豊島区駒込1-40-14
     tel:03-5875-1840

JR山手線・東京メトロ南北線駒込駅
より徒歩2分

・小林在廊日:期間中の土・日
 (その他の日にちについては
お問合せください)

同ギャラリー主宰の「夏のお気に入り店」
で大好評につき完売いたしました
「アロマペンダント」を再び販売いたします。

以前のペンダントに比べ、エッセンシャル
オイルを注入する穴や空洞部分を大きくし、
より注入しやすく、香りやすく致しました。

また、一連の革紐の他、三連のもの、
お手持ちのネックレスを付けられるよう
革紐無しのパーツのみも販売いたします。

日ごろ頑張っているご自分へのご褒美に、
また大切な方へのクリスマスプレゼントに
ぜひ、どうぞ。

<アロマペンダント>

制作:ガラス作家・羽鳥景子

ペンダントには小さな穴が一か所
開いています。
お好みのエッセンシャルオイルを、
付属のスポイトで入れると、仄かに
香るペンダントになります。
いつでもどこでもお好きな香りを
持ち運べるペンダントです。

展示やペンダントの詳細は随時
HPやインスタグラムでご紹介
していきます。
こちらからどうぞ
→http://gallerykai.com   

お問合せはお気軽にお寄せ
ください。

「冬のごほうび店」では、
ニットや織物、ガラス、器、
べっ甲やフェルトのアクセサリーなどなど
心あたたまる品々が揃います。

12/11(土)には、リース作りの
ワークショップも開催。
詳細は添付DMをご参照ください。

| gallerykai | - | 10:20 | comments(0) | - | - | - |
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PLANTS カップであたたかなひと時を


ギャラリーKAI覧版 第201号
2021年10月22日(金)

現在、ギャラリーでは
30日から始まる小林真理さん
の個展に向けて準備を進めて
います。

本日のKAI覧版は、
「PLANTS マグカップ」
のご紹介です。
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この度、個展開催を記念し、
PLANTS マグカップを制作
致しました。

白いシンプルなカップに
小林真理さんが墨一色で
描いた絵が2か所に
あしらわれています。

候補となった数種類の作品
の中から選ばれたのは、
2種類。

「華・HANA」は、一輪の花が
極限まで花びらを拡げ、
咲き誇った一瞬を切り取った
もの。

「蕾・TSUBOMI」は、今にも
咲き出でようとする生命の
輝きの瞬間を描いたものです。

上記カップが2客並んで写っている
画像のうち、右側が「華」
左側が「蕾」です。

1.華・HANA(2か所に同じ絵)
2.蕾・TSUBOMI(2か所に別の絵)

容量は9分目で350cc入り
取っ手は大きくゆったりと
付いていますので、とても
持ちやすくたっぷり飲み物
を入れても重さを感じません。

使わない時は、ぜひお部屋に
飾ってインテリアに。

コーヒー、紅茶、スープなど
これから寒くなる季節に、
あたたかいお飲み物をどうぞ
お楽しみください。

PLANTS マグカップ

口径:8cm
高さ:9.2cm
重さ:320g
容量:350cc(9分目)
価格:2,750円(税込み)

個展期間中、ギャラリーにて
お買い求め戴けます。

★発売を記念しまして、下記期間内
にご予約を戴いた方は、一客2,500円
(税込み)にて販売いたします。
ご希望の方は問い合わせフォームより
ご連絡ください。

ご予約期間:
2021年10/22(金)から
2021年10/25(月)まで

お渡し期間:
2021年10/30(土)より
ギャラリーにて。
(配送可・送料は別途)

2021年10/26(火)以降は
通常価格2,750円にて販売
します。

1. 華・HANA





2.蕾・TSUBOMI





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PLANTS IV
ー本と植物のある風景ー
小林真理 作品展

10月30日(土)〜11月8日(月)
12時から18時
場所:ギャラリーKAI

展示の詳細は、HPやインスタグラムで
随時ご紹介していきます。

→http://gallerykai.com   

インスタグラム
→@tokuko_kobayashi_kai

★ギャラリートーク・参加者募集中!

◎第1回:「自然と創造」
11月1日(月)20時〜21時

◎第2回:「本を作るということ」
11月3日(水・祝)20時〜21時

両日ともzoomによるオンライントークと
なります。

どなた様もどうぞお気軽にご参加
ください。

お申込み、お問合せは
このメールにご返信ください。
折り返し詳細をご連絡いたします。

皆さまのご参加を心よりお待ちして
おります。

<小林真理・プロフィール>

画家、装丁家、美術ジャーナリスト。
絵は、和紙に墨彩や水彩などで
自然をモチーフに描く。
「画家の装丁」「うるしのうつわ」
などのテーマで執筆、講演活動を
続けている。
主な著書、編書に『漆芸の見かた』、
『能面の見かた』、『画家のブックデザイン』
(共に誠文堂新光社)
など、日本の手仕事を紹介する本が
多数ある。
| gallerykai | 小林真理さん | 10:55 | comments(0) | - | - | - |
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PLANTS IV 小林真理 作品展のご紹介



ギャラリーKAI覧版 第200号
2021年10月12日(火)

こんにちは。
ギャラリーKAIの小林です。

原稿を書いていて、はっと
気が付けばメルマガも200号
となりました。

これまでお付き合い戴いてきた
皆さまに深くお礼申し上げます。

これからもCraft とArtの垣根を
超え「心地よい暮らし」をテーマ
とした作品をご紹介していきたい
と思っています。

どうぞよろしくお願いいたします。

本日のKAI覧版は、10月30日(土)
から始まる小林真理・作品展の
ご案内です。
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描き、書き、語り、伝える。

画家として、本の装丁家として
創作を行いながら、時には絵筆を
ペンに持ち替え、日本中の作家や
職人を訪ね歩き、珠玉の手仕事の
数々を伝える。

多彩な活動の中で
とりわけ、絵を描くことはー

子供の頃から、あたり前に
あった自然と共に過ごした
時間を今も生き続ける
こと。

そして、植物たちが見せてくれる
美しく、可憐な造形や色彩と
響き合い、共生してゆくこと。

小林真理さんを「美しいもの」へと
突き動かしていく原動力になって
いるのではと思います。

「PLANTS IV」 
と題した今回の個展では、
「植物」をテーマとした作品を中心に
原画、版画をご紹介します。
また、これまで装丁を手掛けてきた
本とその原画も併せて展示します。

真っ白な空に引かれる墨の息づかい
に触れ、美しい装丁が施された本と
共に、ゆったりとした時間を
お過ごしくだされば幸いです。

PLANTS IV
ー本と植物のある風景ー
小林真理 作品展

10月30日(土)〜11月8日(月)
12時から18時
場所:ギャラリーKAI

展示の詳細は、HPやインスタグラムで
随時ご紹介していきます。

→http://gallerykai.com   

インスタグラム
→@tokuko_kobayashi_kai

★ギャラリートークを開催します

◎第1回:「自然と創造」
11月1日(月)20時〜21時

◎第2回:「本を作るということ」
11月3日(水・祝)20時〜21時

両日ともzoomによるオンライントークと
なります。

7年前の個展の際に行いましたギャラリー
トークでは、沢山の方がお越し下さり
お席も足りなくなってしまったことから
多くの方にご参加戴けるように
今回はオンラインといたしました。

どうぞお気軽にご参加ください。

お申込み、お問合せは
このメールにご返信ください。
折り返し詳細をご連絡いたします。

皆さまのご参加を心よりお待ちして
おります。

<小林真理・プロフィール>

画家、装丁家、美術ジャーナリスト。
絵は、和紙に墨彩や水彩などで
自然をモチーフに描く。
「画家の装丁」「うるしのうつわ」
などのテーマで執筆、講演活動を
続けている。
主な著書、編書に『漆芸の見かた』、
『能面の見かた』、『画家のブックデザイン』
(共に誠文堂新光社)
など、日本の手仕事を紹介する本が
多数ある。



| gallerykai | 小林真理さん | 11:18 | comments(0) | - | - | - |
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一服のお茶

 

 

先日久しぶりに日本橋へ出掛け、
前から気になっていた骨董品店の
暖簾を思い切ってくぐってみた。

 

うす暗い店内には、器から家具まで
店主の好みが感じられるものが
余裕を持って美しく並んでいた。

 

ゆっくりと見回している中で
ふと気になったのが、
「見立ての茶箱」。

 

何年もかけて、あちらこちらを
探し歩き、巡り巡って店主の
手の中に落ちてきたものたち。

その中から選び抜かれたものが
一式の茶箱にしつらえられて
展示されている。

 

見立てなので、茶箱用に作られた
茶道具ばかりではなく、仏具が
あるかと思えばガラス製のもの
があったり。

 

一つの箱の中には、この見立てに
たどり着くまでの長い長い時間と、
店主が慈しんできた小さなおままごと
のような世界が詰まっていて、私は
すっかり見惚れてしまった。

 

私のそんな様子に気が付いたのか
なんとなしに会話が始まり、
「茶」つながりでお抹茶の話になった。

 

聴けば、店主は毎朝ペットボトルに
お抹茶をシェイクしたものを一日中
持ち歩いて飲んでいるのだとか。

 

「おかげで、風邪知らず、
 疲れ知らずですよ。」

 

母と暮らしていた頃、三時のおやつ
は欠かせない大切な日課だった。

 

そんな時、時々お抹茶を点てた。

 

「また、お抹茶が飲めるなんてねえ。」

 

カーテン越しに、午後のそろそろと
傾きかけてきた西日が差し込んで
いる部屋の中で、母は一口、一口、
目をつぶってゆっくりゆっくり、味わって
いる。

 

お抹茶の鮮やかな新緑の色が
オレンジの日差しのまんまん中で
たゆたっている。

 

あと何回、点ててあげられるかな。

 

そんな母の姿を見ながら
声にならない声を胸の中で
つぶやいていたっけ。

 

背筋をピンと伸ばして
戴くお茶室の一服も貴いけれど
身の回りに有る物で
不作法に点てる一服のお茶を
飲んでくれる人がいることの幸せを思う。

 

その人の五臓六腑に染み渡り、
この瞬間の口福を感じてくれたなら。

 

悔いのほんの一隅でも埋めることが
できるだろうか。

 

いつの日か、私の欲望も枯れた頃、
器遍歴の終着点は一つの茶箱に
なるような予感もしている。

 

さあ、これから一服のお茶でも。

| gallerykai | 店主敬白 | 18:01 | comments(0) | - | - | - |
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大山茂樹・智子 彩展 開催中


夢のように淡く、
繊細な色と線

時には大胆で潔く

時には笑顔を誘う
茶目っ気と可愛らしさ

茂樹さんのろくろが
生み出す器の揺らぎは
滴るような白を引き立たせ、

智子さんの、遊びゴコロは
そここに、きらめいています。

器を手に取れば裏側に隠れている
お花や野菜、動物たちに
気持ちがほっと和みます。

大山さんの器は、ギャラリーKAIが
スタートした時から多くの方に
愛されてきました。

数々の懐かしい器のお話が
お客様から出る度に、これまで
ずっと大事に使っていらした
ことが伝わって、日々、私も
大切なことを改めて教えて
戴いている気がしています。

ご夫妻の、いつも自然体な
暮らしから生み出される器は
個性に溢れながら、優しい
佇まいで私たちの日々の暮らしを
彩ってくれます。

心あたたまる器をぜひ、
この機会にご堪能ください。

★ギャラリーは、マスク着用、
手指の消毒、室内換気を
徹底し、安心、安全に努めて
まいります。

時節柄、どうぞご無理の無いように
お出かけください。

展示の詳細は、HPやインスタグラムで
随時ご紹介しています。
お問合せ、ご注文は折り返し
ご連絡ください。

→http://gallerykai.com   

インスタグラム
→@tokuko_kobayashi_kai

下記インスタグラムでは
アイテムの詳細を画像とテキストで
紹介しています。ご注文の際に
ご参照なさってください。

→@gallerykai_online 

HPにもリンクがありますので
ぜひご利用ください。

ギャラリーKAI

大山茂樹・智子「彩」展

7月10日(土)〜7月19日(月)
12時から18時
場所:ギャラリーKAI

大山さん在廊日:
7/17(土)・18(日)
7/19(月)
| gallerykai | - | 18:56 | comments(0) | - | - | - |
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パリと私を繋ぐもの


 

ギャラリーKAI覧版 第196号
2021年6月4日(金)

昨日、早朝の飛鳥山公園に
紫陽花を見に行ってきました。

線路沿いに咲き乱れる紫陽花は
毎年の風物詩。

お隣の七社神社では、夏越の祓いの
準備に取り掛かっていました。

もうすぐ、1年の折り返し地点ですね。

今日のKAI覧版は、毎月お送りしております
ものと暮らしにまつわるお話を
お送りします。

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パリと私を繋ぐもの

使い古されたミシュランの地図。

ポケットからこぼれ落ちたメトロの切符。

凍えた手で扉を開けた教会で、揺らいでいた
ろうそくの炎。

薄暗がりの中でその確かな存在を見せつけていた
彫像たち。

そして、ここに一つのリングがある。

このリングの中心を成している部分が
聖人の胸像を描いた七宝だ。

実は元々はピンだったものだが
かなり厚手のコートでも、ピンの挿し跡が
無残にも残りそうなほど無骨だったものだから
時々、取り出しては眺めるだけで、
長いこと、じっと箪笥に仕舞い込まれたままだった。

或る時、ふと思い立って、アクセサリー作家の
白洲千代子さんにリングに作り替えてもらった。

この美しい聖人の横顔を眺める度に
恋人を追ってパリに住みついた友人を
夫と二人で訪ねた時のことを思い出す。

彼女の手作りの料理をひとしきり堪能した後

「結婚おめでとう」

と言って渡してくれたのがそのピンだった。

クリニャンクールの蚤の市で探し回って
やっと見つけたのだと満面の笑みで
話してくれた。

私は顔全体をくしゃくしゃにしたようにして
笑う彼女の笑顔が大好きだった。

不思議なことに、その後、彼女に会うことは
無くなり、今では消息すらも掴めなく
なってしまった。

けれども、その晩の食事が旅の中で一番
美味しかったことや、彼とトルコやモロッコを
旅してきたのだという話や、家庭教師をして
生計をたてるのは大変だという話が、今でも
走馬灯のように蘇る。

コンパクトながら使いやすそうなキッチンも
見せてもらったり。

パリの中では新興住宅地の中にあった二人の
アパートは慣れない異国の地で緊張の連続だった
私たちにとっては、やっとたどり着いた、どこか
懐かしい、心に灯がともるような場所だった。

それからどれくらい月日が経ったのだろう。

このリングが出来上がった時、白洲さんから
メールが届いた。

「できたよー。」

それは珍しく夜中だった。

そんな遅い時間にメールをやり取りをすることは
無かったから、白洲さんの気持ちが伝わってくる
ようで嬉しかった。

自ら焼いた陶片と白洲さんが集めてきた素材の中から
選ばれたとんぼ玉が、聖人に降り積もった時間を
「今」に繋げる。

と、同時にこのリングは、今の私とあの時のパリを、
そして友人と私を繋いでくれるものになった。

以来、表舞台に立つようになった聖人を眺める度、
きっとまたどこかで彼女とは会えるような気が
している。


次に会うのは地球上のどこだろう。

東京、パリ、或いは・・・。

時の流れは
ゆるやかに
必然。

 

| gallerykai | - | 13:06 | comments(0) | - | - | - |
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